ひまし油とは

ひまの種子「ひまし」から得る
天然の植物油脂

アーモンドより一回りほど小さな「ひまし」は、ひまというアフリカ原産の植物の種子。このひましを搾って得られる油がひまし油です。世界最大の生産国として知られるのはインド。当社が扱うひまし原油も、ほとんどがインド産です。
古くからエンジンオイルなどの潤滑油や下剤として利用されてきたほか、現在では医療機器・化粧品などさまざまな用途で利用されています。
CO2を吸収して蓄えたひましを継続的・安定的に利用することは、地球温暖化防止にもつながるとして注目が高まっています。

ひまし油ができるまで

自社精製で
ご希望のニーズにお応えします

当社では、1917年に日本で初めてひまし油の搾油・精製に取り組んで以来、各国からひましを輸入して搾油してきました。しかし、ひまし生産国が付加価値を高めるために自国で搾油を行うようになったため、次第にひましの輸入が困難となり、1995年以降インドからの原油輸入に切り替えました。当社ではお客様の様々なニーズにお応えできるように、自社の精製にこだわっています。

精製までの流れ

01双葉

02ひま畑

03ひまの果実

04収穫

05脱穀

06ひまし

07搾油

08精製

ひまし油の構造と特徴

幅広い用途に使用できる
ユニークなバイオ原料

ひまし油の構造は、他の植物油と同様に脂肪酸とグリセリンがエステル結合したトリグリセリドですが、脂肪酸の約90%がリシノレイン酸(Ricinoleic Acid)という特殊な脂肪酸であるため、他の植物油とは異なるユニークな性状を示します。リシノレイン酸は1分子中に水酸基(-OH)と二重結合を持っており、化学的な反応性に富むため、工業用途で広範囲に展開されます。

ひまし油の主な特徴

  • 淡黄色の粘稠な不乾性油
  • ほとんどの有機物に溶ける
  • 含水アルコールにも可溶性を示す
  • 種々の樹脂とも相溶性が高いなど

ひまし油の脂肪酸組成

脂肪酸名 含有量(%)
パルミチン酸 0.5~1.5
ステアリン酸 0.5~1.5
オレイン酸 2.5~4.0
リノール酸 4.0~5.0
リノレン酸 0.5~1.5
リシノレイン酸 87.0~91.0
ジヒドロキシステアリン酸酸 0.5~1.5

(日本油化学 会編「油脂化学便覧」より)

ひまし油の一般性状

比重(25℃/25℃) 0.959
屈折率(nD20) 1.477
粘度(25℃) 680mPa・s
流動点 -22℃
引火点 292℃
発火点 449℃
指定可燃物 可燃性液体類

(日本油化学会編「油脂化学便覧」より)

ひまし油の構造

リシノレイン酸の構造

研究開発

研究開発部門員が直接ヒアリング。満足度の高い製品を提供します。

製品情報

高品質

蓄積した基礎技術の応用で、高機能製品を多数手掛けています。

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ソリューション企業

ひまし油を高度利用するための機能製品を生産できる自社工場。

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